子宮内膜症の方の保険と告知ポイント

子宮内膜症は、きちんと治療すれば一定の条件のもと一般の保険に加入できるでしょう。

まずは一般の保険から
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 症状・治療状況により、条件付きなどで入れる可能性があります。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって入れます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

子宮内膜症の場合、一般の保険にも比較的入りやすいようです。死亡保険やがん保険のほか、医療保険でも条件つきで入れる可能性があります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 病名(チョコレート嚢腫、子宮腺筋症など)
  • 診断日
  • 手術の有無(あれば手術の種類)
  • 治療法(薬物治療か、手術か)

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、子宮内膜症だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

子宮内膜症は、進行すると骨盤内膿瘍が生じることなどもあります。また治療法にもよりますが再発の可能性もある病気です。そのため保険の加入にあたっては、病状や治療状況、手術の有無等を慎重に判断しなければなりません。

子宮内膜症とは

子宮内膜は子宮の内側を被っている組織層で、表面側の「機能層」とその下の「基底層」に大別されます。機能層は女性ホルモンの作用で増殖し、排卵時に剥がれ落ちます。これが月経です。子宮内膜症とは、何らかの理由で子宮内腔以外の場所で子宮内膜が増殖し、月経期に剥がれて出血し、それが体内に貯留してしまう病気です。転移や浸潤など、悪性腫瘍のような性質をもつこともありますが、ほとんどは良性です。

■ 子宮内膜症の症状
20~30代で発症することが多く、30~34歳にピークがあると言われています。
子宮内膜症の主な症状は、月経を重ねるごとに増強する月経痛です。その他、腰痛・下腹部痛・仙骨部の痛み・排便痛・排尿痛・月経過多などがあります。子宮内膜症は、月経周期に合わせて子宮内腔以外の場所で内膜が増殖し剥がれ落ちるので、痛みや出血を起こします。出血により周辺組織に血液が浸潤し、繊維化・癒着を起こして「骨盤内膿瘍」を生じることもあります。また、不妊症の原因の1つにもなります。発生の場所は卵巣が一番多く、次いで卵管や子宮筋層に発生します。腹膜や肺など身体の色々なところにも稀ではありますができます。卵巣に発生した場合には「チョコレート嚢腫」、子宮筋層内に入り込んだ場合には「子宮腺筋症」と呼ばれます。
■ 子宮内膜症の治療
子宮内膜症の治療法には大きく分けるとホルモン療法(薬物療法)と手術療法があり、両者を併用することもあります。ホルモン療法(薬物療法)は病状の進行には卵胞ホルモンが大きく関与している為、一時的に薬物で関与するホルモンの分泌や働きを抑え、閉経状態にする治療や、妊娠状態にする治療をします。ホルモン療法の効果は一時的であり、副作用がでる場合もあるので、3~6ヶ月くらいの短期間しかできません。また、薬を中止すると再発することも多いため、一時的に病巣を少し小さくして妊娠率を高める、もしくは手術の前後に体調をよくする目的で行われることが多いようです。
手術療法には次の3種類があります。保存手術は卵巣や子宮を残し、病巣のみを摘出する手術ですが、再発は多くなります。卵巣機能温存手術は女性ホルモンを分泌する卵巣の正常な部分を残し、子宮を摘出する手術です。根治手術は挙児希望のない患者に対して行われ、子宮・卵巣・卵管をすべて摘出します。再発はなくなりますが、更年期障害のような症状が出ることもあります。

2015年11月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。