胆石症の方の保険と告知ポイント

胆石症の方でも、治療状況によっては条件付きで、完治していれば条件なしで、一般の保険に加入できる可能性があります。

一般の保険を
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 症状・治療状況により入れる場合があります。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって入れます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

胆石症の方は、医療保険以外であれば無条件で加入できる可能性があります。医療保険は、手術が済んでいるか、健康診断での指摘のみで年1回の経過観察程度であれば、部位不担保などの条件がつかないケースがあります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 正式病名
  • その病気が見つかった経緯(人間ドックで指摘、疝痛発作など)
  • 入院の有無と期間
  • 治療内容
  • 手術の有無と術式

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、無選択型の保険もあります。無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、胆石症だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

無症状であれば経過観察となり、一般の保険に加入できますが、胆石のある部位によっては、胆管や肝臓に部位不担保がつきます。特に肝内胆石の場合には、肝機能障害を起こし、開腹手術となる可能性があります。入院リスクが高くなってしまうことから、保険への加入が難しくなります。

胆石症とは

胆石(gallstones)とは、胆道系に形成された結石のことで、結石の部位により胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石などに分類される。
胆石の発生頻度としては、胆嚢結石が一番多く全体の80%を占めます。
ついで総胆管結石が20%で肝内結石はまれです。
一般に胆石に関連する症状があるものを胆石症といいます。
人間ドックなどの健康診断で偶然に見つかるものは無症候性胆石(silent stone)といいます。

■ 胆石症の症状
胆石症の好発年齢は、中高年以降であり、加齢とともに胆石の保有率は増加し70歳では20%に認められます。
一般に4F(Female, Forty, Fat and Fertile)つまり全身状態の良い40歳代の肥った女性に多いのが特徴とされています。
無症状のこともありますが、胆嚢結石による症状は、食後や夜間に突発する右季肋部痛や心窩部痛が認められます。
この痛みは、右肩や右背部に放散し、数十分から数時間持続することがあります。
総胆管結石が起こると、胆汁の流れが障害されるため胆管の拡張や黄疸がみられます。
胆嚢結石による胆嚢炎がひどくなると胆機能障害や腹膜炎を併発することもあります。
■ 胆石症の治療
症状の有無、胆石の性状、合併症などの適応を考慮して治療法が決定されます。
以下に胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石のそれぞれの場合に分けて治療法を説明します。
胆嚢結石
無症候性の場合には、経過観察をします。臨床症状がある場合には、腹腔鏡下胆嚢摘出術や開腹下胆嚢摘出術を行います。
胆石発作急性期には、NSAIDs、抗コリン薬などを用います。
開腹手術をしない場合には、ウルソデオキシコール酸(UDCA)による胆石溶解療法や体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)が行われます。
総胆管結石
症状の有無にかかわらず、内視鏡的治療を原則行います。
内視鏡的乳頭切開術(EST)または内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)のいずれかと内視鏡的砕石術を行います。
肝内結石
肝内胆管がんの合併を念頭において対応する必要があります。
手術としては、肝部分切除や経皮的胆道鏡下切石術(PTCSL)を行います。

2018年1月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。