胃潰瘍の方の保険と告知ポイント

胃潰瘍は、きちんと治療すれば、一定の条件のもと一般の保険に加入できる場合があります。

まずは一般の保険から
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 症状・治療状況により、条件付きなどで入れる可能性があります。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって入れます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

胃潰瘍の場合、全治して一定期間が経過していれば一般の保険にも比較的入りやすいようです。保険によっては治療中でも条件付きで入れる可能性があるものもあります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 発症時期と完治時期
  • 治療を開始したきっかけ(人間ドックで発見・痛みがあり受診etc)
  • 再発の有無(あれば回数とそれぞれの時期)
  • 薬剤名
  • 手術の有無(あれば手術に至るまでの経緯詳細・手術名)
  • 入院の有無(あれば入院期間)
  • ピロリ菌除菌治療の有無(除菌の結果、ピロリ菌の有無)

上記、注意点に従って告知しても、病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、胃潰瘍だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

胃潰瘍は最近は薬で治ることが多くなりました。しかし治った後も再発しやすいという一面があります。そして再発を繰り返すと、がんになる可能性もあります。そのため保険の加入にあたっては、病状や治療状況、手術の有無等を慎重に評価・判断されます。

胃潰瘍とは

胃潰瘍とは、胃から分泌される胃酸と、胃酸から胃壁を守る粘液、粘膜血流や胃粘膜細胞の増殖などの防御機構とのバランスが崩れることで胃壁に炎症を起こし、深くえぐれた状態となって痛みや出血をおこす病気です。胃潰瘍よりも浅い状態は胃糜爛(いびらん)と言います。原因は、ピロリ菌、ストレス、薬(非ステロイド消炎鎮痛剤の服薬)、暴飲暴食や早食いなど不規則な食生活、喫煙・飲酒・刺激の強いものなどの嗜好が挙げられます。

■ 胃潰瘍の症状
胃潰瘍の症状は、心窩部(いわゆるみぞおち)の痛み、胸やけ、腹部の膨満感、嘔吐、食欲減退などです。重症の場合は、コーヒー色の血を吐いたり(吐血)、黒っぽく変色した血が混ざったタール便(下血)などの症状がみられます。また、穿孔(せんこう)と言って胃壁に穴が開いた状態になると、腹部の激しい痛みや出血、嘔吐などの症状が起こります。胃に穴が開けば内容物や胃酸が胃の外に溢れ出すわけですから、強い胃酸によって腹膜が刺激されて腹膜炎を起こします。この場合は緊急の開腹手術を要します。
■ 胃潰瘍の治療
胃潰瘍の治療は、生活習慣の改善、薬物治療、ピロリ菌の除菌治療、内視鏡的治療が主な治療法となり、多くは半年のうちに治癒します。重症の場合は外科的治療が行われます。以前は開腹術を行い、胃を部分切除することがありましたが、現在では胃穿孔や大量出血などの場合に限られています。内視鏡的治療では、出血がある場合に病変部を加熱して凝固止血します。胃潰瘍は再発傾向が強いため、症状がなくなっても医師の指示通りにしっかりと治療を続けることが大切です。さらに治った後も、一定期間薬を飲み続けて再発リスクを下げる「維持療法」がおこなわれることもあります。またピロリ菌除菌治療を行うと、再発率は大きく低下します。

2015年3月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。