ヘルペスは一度感染すると完治することはありませんが、症状が出ていない状態であれば一般の保険に加入できる可能性はあります。
また現在治療中の方であっても、引受基準緩和型の保険であれば基本的に加入できます。
一般の保険を
トライ!
保険加入の可能性
<保険タイプ別の加入可能性>
保険タイプ | 加入の可能性 |
---|---|
一般の保険 | 症状が収まっている状態で一定の期間が経っていれば、加入できる可能性はあります。 |
引受基準緩和型の保険 | 症状・治療状況によって加入できます。 |
無選択型の保険 | 基本的に入れます。 |
一般の保険の場合の告知
ヘルペスの症状が収まってから、再発せずに一定の期間が経っていれば一般の保険に加入できる可能性が出てきます。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。
<告知上のポイント>
- 病変部位と具体的症状
- 初診からの経緯・発症回数
- 薬の名前や手術の有無・手術名などの治療内容
- 現在の状況
- 最終通院日
- 医療機関名
上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、無選択型の保険もあります。無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。
正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ
ところで、ヘルペスだと保険に入りにくくなるのはなぜ?
ヘルペスは症状が落ち着いても完治することはなく、体の免疫力が下がるとウイルスが再活性化して症状も再発します。再発時の症状は一般的に軽いことが多いものの、保険会社としてはリスクが高い状態であると判断するため、一般の保険への加入が難しくなります。
ヘルペスとは
ヘルペスはヘルペスウイルスによる感染症です。
ヘルペスウイルスには、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)1型(HSV-1)と2型(HSV-2)、水痘・帯状疱疹ウイルス、EBウイルス、サイトメガロウイルス、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルスがあります。
「単純疱疹」は単純ヘルペスウイルスの初感染、再発、再感染(初感染後、体に潜んでいたウイルスが、再活性化して症状が現れる場合を云います)により、皮膚や粘膜に小水疱やびらん(ただれ)を主体とする病変が生じる疾患です。
初感染は、ウイルスに対して免疫を持っていないために高熱などの全身症状を伴い、ひどい症状になります。しかし、多くの場合初感染の時は無症状であるといわれています。
初発は、以前ヘルペスウイルスに感染し、抗体を持っているものが初めて症状を表した場合を云います。
再発は、既にウイルスに対して免疫が出来ているので一般に軽症になります。
好発部位は口唇ヘルペスが最も多く、次いで再発型性器ヘルペス、顔面ヘルペス、カポジ水痘様発疹症などです。
HSV-1は主として口唇ヘルペスの原因となり、HSV-2は主として性器ヘルペスの原因となります。
初感染後、HSVは神経節に潜伏感染し、紫外線、精神的ストレス、疲労、外傷、手術などの誘因によって再活性化し再発します。
- ■ ヘルペスの症状
- 「単純疱疹」単純ヘルペスウイルス(HSV)は主に接触感染します。
HSV-1は水疱、びらん面などの病変部や唾液などとの接触感染や飛沫感染、またはウイルスに汚染された手指や器具などから感染します。HSV-1は思春期までにほとんどが感染し、抗体を保有するとされていましたが、最近では初感染年齢が高くなり、成人に達してもHSVの抗体保有率は45%程度です。
HSV-2は主として性行為で感染し、性の乱れや経口避妊薬の使用でコンドームを使用しなくなったことなどから、成人の初感染が増加しています。
HSV-1に罹患していても、HSV-2に感染しますが、この場合無症状のことが多い。
HSVは初感染後に知覚神経節の神経細胞核中に遺伝子の形で潜伏し、諸誘因により潜伏ウイルスが増殖してHSV-1は主に上半身に、HSV-2は下半身に発症します。
- ■ ヘルペスの治療
- 「単純疱疹」は軽症の場合、抗ヘルペス薬の外用を行いますが、原則的には、抗ウイルス薬の全身投与が基本です。初感染や中等症の場合には、抗ヘルペス薬の内服を行い、重症例や免疫不全者では抗ヘルペス薬の点滴静注を行います。
細菌の二次感染を伴うことがあるので抗生物質の全身投与または外用を行うこともあります。
現在発売されている抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑えるだけで、神経の中に入り込んだ(潜伏した)ウイルスDNAを取り除く事は出来ません。
従って、年6回以上再発を繰り返す患者は、抑制療法といって一定量の抗ウイルス薬を毎日内服し続ける方法が承認されました。
方法はバラシクロビル1日1回500mgを毎日内服します。
約1年間継続し、中断後再発が2回観察された場合さらに継続するかを検討します。
一般に単純疱疹は、徐々にその間隔は長くなり、やがては再発しなくなると思われます。
※2016年9月末現在の情報に基づいた内容となります。
※本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。
※病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。