乳腺症の方でも、手術の必要がなく経過観察のみであれば、条件付で一般の保険に加入できる場合があります。
一般の
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保険加入の可能性
<保険タイプ別の加入可能性>
保険タイプ | 加入の可能性 |
---|---|
一般の保険 | 治療状況・経過年数により入れます。 |
引受基準緩和型の保険 | 症状・治療状況によって入れます。 |
無選択型の保険 | 基本的に入れます。 |
一般の保険の場合の告知
乳腺症の診断を受けていると、医療保険では部位不担保、死亡保険では保険金削減などの条件で加入できる場合があります。また、手術の必要がなく診断から年数がたつほど、条件が緩やかになります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが必要です。
<告知上のポイント>
- 病変部位と具体的症状
- 初診からの経緯・発症回数
- お薬の名前や手術の有無・手術名などの治療内容
- 現在の状況(直近のMMG, USの結果)
- 最終通院日
上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、無選択型の保険もあります。無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。
正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ
ところで、乳腺症だと保険に入りにくくなるのはなぜ?
乳腺症は、良性疾患なので多くの場合は経過観察のみとなります。医療保険は条件付きで入ることができますが、がん保険や特定疾病保険は入りにくい場合があります。がん保険、特定疾病保険は、がんのリスクが低い良性疾患であっても、加入時の審査が厳しくなります。というのも乳房のしこりに対して、乳がんを鑑別診断するための検査をときに繰り返す必要があるからです。
乳腺症とは
乳腺症は、乳腺の変化や状態に対して総括的につけられた病名です。乳腺症は性ホルモンの働きと、その影響によって乳腺に生じる生理的変化に密接な関連があります。
卵巣で作られる2つのホルモン(卵胞ホルモン〔エストロゲン〕と黄体ホルモン〔プロゲステロン〕)は、子宮や乳腺に作用し、生理的変化をもたらします。
30歳代後半から閉経期の女性に認められるこの女性ホルモンの不均衡による乳腺組織の発達の逸脱あるいは年齢的変化によって引き起こされる乳腺の退行性変化の総称を乳腺症といいます。現在は、乳腺症は乳腺組織の「発育および退縮の正常からの逸脱」と一般的に考えるようになっています。乳腺症は、顔のしわと同じような加齢現象の1つと考えれば分かりやすいでしょう。
原因は卵胞ホルモンと黄体ホルモンとのバランス異常(特に卵胞ホルモンの過剰)とされています。
- ■ 乳腺症の症状
- 性周期や妊娠・授乳に伴う変化は、毎回乳腺全体に均一に起こるわけではなく、また、完全に元に戻るとは限りません。部分的に強く変化が起きたり、あるいは元に戻りきらない個所ができるなど、部位によって異なった反応が起きることがあります。
こうした毎月の変化が積み重なっていくうちに、乳腺の中にさまざまな病変を残してしまう場合があります。こうした変化は、時には乳房に痛みを感じたり、しこり(乳腺硬結)のように触れたり、乳頭からの分泌物(血性乳頭分泌)として出現します。 - 乳腺症の上記症状は、乳がんにも見られる症状であるため、各種の検査によって乳がんや線維腺腫などの疾患を除外して、なおかつ正常乳腺とは異なる所見を認める場合に乳腺症の診断をします。つまり乳腺症の診断は除外診断(消去法)であって、乳がんの診断手順をそのまま行います。問診、視診、触診などを行って、癌の疑いのある所見が少しでもあれば、更にマンモグラフィ検査、超音波検査などを行います。この時点でかなり診断が絞られてくるため、細胞検査を行うまでもなく、がんの可能性がほとんど無いと判断した場合は、乳腺症と診断することになります。それでもなお心配が残るときは、細胞診や組織診を行って診断を確定します。ここまで行わないと区別がつかないほどがんと紛らわしい乳腺症もあります。
- ■ 乳腺症の治療
- 乳腺症と診断されれば、原則として経過観察となります。多くの場合、治療の必要はありません。痛みなどは、癌でないと説明を受けただけで気にならなくなってしまう人も多いようです。痛みが強い場合は、乳腺に作用するホルモンをブロックする薬剤を使用します。
※2018年5月末現在の情報に基づいた内容となります。
※本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。
※病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。