新型うつ病の治療は、従来の抗うつ薬が効きにくいとされており、自傷行為も多いことから、医療保険には入りにくいのが現状です。
まずは一般の保険から
トライ!
保険加入の可能性
<保険タイプ別の加入可能性>
保険タイプ | 加入の可能性 |
---|---|
一般の保険 | 症状・治療状況により、生命保険に入れる場合があります。また医療保険は条件付きで入れる場合があります。 |
引受基準緩和型の保険 | 症状・治療状況によって入れます。 |
無選択型の保険 | 基本的に入れます。 |
一般の保険の場合の告知
新型うつ病の治療では、従来の抗うつ薬が効きにくいとされていることから、対応が難しいのが現状です。根治的な治療をするには長時間にわたるカウンセリングが必要。精神科医療の現場でも、新型うつ病患者は急増しており、日本うつ病学会でも対応策を模索し始めています。以上のことから、新型うつ病では生命保険などの加入は可能のように思われます。自殺リスクは少ないかもしれませんが、新型うつ病では自傷行為が多いことから、医療保険については難しいかもしれません。
<告知上のポイント>
- 新型うつ病と診断された時期
- 通院加療期間と通院頻度
- 過去の入院の有無
- 服用している薬剤名
- 精神科または心療内科専門の医療機関名
上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。
そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。
正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ
ところで、新型うつ病だと保険に入りにくくなるのはなぜ?
従来の抗うつ薬の効果が薄く、根治的な治療をすると長時間にわたるカウンセリングが必要となることから、生命保険などの加入は可能のように思われます。医療保険については、自殺リスクは少ないものの、自傷行為が多いことから、入りにくいと考えられます。
新型うつ病とは
新型うつ病の特徴は、日常生活や仕事、対人関係などがうまくいかなくて自分を責めるという従来型のうつ病と違って、責任を周りの環境や他人のせいにする他罰化傾向が強いです。特に会社に対しては「会社が悪い」「上司が悪い」などの言葉が口癖のようになるようです。職場である会社を離れると気分が回復し、趣味や旅行など自分が好きなことには活動的になります。うつ病になった原因は自分ではなく、職場にいる他人にあると考える自己中心的な性格がよく見られます。
近年、20歳~30歳代の若年者に新しいうつ病(現代型抑うつ症候群)が増えており、「会社には行けないけど、遊びには行ける」という発言を聞くケースも多々あります。
- ■ 新型うつ病の主な症状
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新型うつ病 従来型のうつ病 症状の特徴 他罰的傾向 自責の念が強い 気分 浮き沈みが激しい 継続して沈む 日内変動 夕方が辛い 朝方が辛い 悪化する場所 会社 関係なし 休日の気分 元気になる 関係なし 食欲 過食傾向 低下 睡眠 過眠傾向 不眠(入眠困難・早朝覚醒) 予後 慢性化することが多い 軽快しやすい - ■ 新型うつ病の原因
- 一般的に人格形成が未熟なためアイデンティティーが確立されていないことによると考えられています。これは幼児期の緊密な親子関係から起こる良い子症候群かもしれません。子供に失敗させないように先回りする親の過保護から、コミュニケーション能力も低いまま。さらに社会秩序重視から個人関係重視への社会の変化やネット社会による対人関係経験の少なさも原因でしょう。
- ■ 新型うつ病の治療
- 長時間にわたるカウンセリング
※2012年7月末現在の情報に基づいた内容となります。
※本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。
※病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。