パニック障害の方の保険と告知ポイント

パニック障害は完治してからかなりの期間が経っていなければ、一般の保険に加入することは難しいでしょう。
しかし告知をきちんと行うことで、引受基準緩和型の保険に加入できる可能性はあります。

引受基準緩和型の保険を
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 完治後一定期間が経っていなければ、基本的に加入はできません。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって加入できます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

パニック障害の場合、基本的に一般の保険への加入はできません。しかし引受基準緩和型の保険であれば、加入できる可能性は高いでしょう。またがん保険や三大疾病保険など、大きな病気に備える保険も基本的に加入できるでしょう。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 診断名
  • 具体的な症状
  • 検査内容および結果(内科疾患との鑑別)
  • 薬剤名含む治療内容
  • 就労状況(休職中か、勤務可能かなど)
  • 通院頻度
  • 初発か再発か
  • 完治していれば最終通院日

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、無選択型の保険もあります。無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、パニック障害だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

パニック障害はなかなか完治せず、再発を繰り返したり慢性化するおそれの多い病気です。そのため完治して一定期間が経たないと加入できない一般の保険では、引き受けが難しくなってしまうのです。また、一部のパニック障害患者では、うつ病や睡眠障害を合併することがあることから、確定診断後の経過が短いと保険加入が困難となります。

パニック障害とは

パニック障害とは、誘因なく強い動悸や呼吸困難などの症状が出現し、それらの症状や再発への恐怖心から日常生活に支障が出る状態をいいます。パニック障害の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンのバランスが関係していると考えられています。

■ パニック障害の症状
パニック障害では、誘因なく突然の激しい動悸・呼吸困難・吐気・手や足の震え・発汗・めまい・胸部不快感などの症状が出現します。これを「パニック発作」といいます。
一旦症状が治まっても、「死ぬのではないか」と思うほどの強い症状を経験したことで「また発作が起きるのではないか」と「予期不安」と呼ばれる再発への恐怖心から、日常生活に支障が出ます。
また、乗り物や会議室、劇場の通路に面していない席など、パニック発作が出てもすぐに解放された空間へ逃げだせない場所に出向くことや、発作が起きた時に自分をサポートしてくれる人がいない状態が怖くなり、一人での、あるいは同伴者がいても外出することが困難になることがあります。これを「広場恐怖」と呼びます。
パニック発作は通常10分~1時間程度で治まるため、救急車を呼んで病院へ到着する頃には症状が消失していることもあります。
■ パニック障害の治療
パニック障害の治療には、抗うつ薬や抗不安薬が処方されます。薬物療法と併用して行われるのが認知行動療法と呼ばれる精神療法です。
パニック障害は軽快と再発を繰り返したり、慢性化することが多いと言われています。人によって経過・予後は様々ですので、治療の自己中断は禁物です 。

2016年8月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。