サルコイドーシスの方は基本的に保険に入りにくいですが、正しい告知により入れる可能性を探りましょう。
まずは一般の保険から
トライ!
保険加入の可能性
<保険タイプ別の加入可能性>
保険タイプ | 加入の可能性 |
---|---|
一般の保険 | 一般的に加入は難しいでしょう。がん保険には入れるものがあるかもしれません。 |
引受基準緩和型の保険 | 症状・治療状況によって入れます。 |
無選択型の保険 | 基本的に入れます。 |
一般の保険の場合の告知
サルコイドーシスの場合、基本的に一般の保険への加入は難しいでしょう。がん保険は病状や治療状況によっては入れる商品があるかもしれません。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。
<告知上のポイント>
- 診断名
- 初診のきっかけ(健診で指摘された、目がかすんで受診した、など)
- 発症時期と経過(通院頻度などを含む)
- 症状の詳細(症状出現部位と具体的症状)
- 検査方法とその結果
- 治療内容(薬物治療の場合は薬剤名)
- 最終受診日
- 受診医療機関
上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。
正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ
ところで、サルコイドーシスだと保険に入りにくくなるのはなぜ?
サルコイドーシスは、根治療法がなく、一度症状が落ち着いても再発や慢性化することが多い病気です。また心臓病変がある場合は放置すると不整脈によって急死することもあります。そのため保険の加入が難しいというのが現状です。
サルコイドーシスとは
サルコイドーシスとは厚生労働省の特定疾患に指定されている難病の1つで、両側の肺門リンパ節・肺・眼・皮膚などに非乾酪性類上皮細胞肉芽腫と呼ばれる肉芽腫を作ります。肉芽腫とは、種々の原因から起こる慢性的な炎症に基づいて生じる腫瘤です。
サルコイドーシスでは、多臓器疾患で病変局所では炎症が起こり、炎症細胞や線維芽細胞が集積し、毛細血管に富んだ線維からなる肉芽腫が形成されます。全身では細胞性免疫が低下します。生活の質や予後に関係する臓器の障害は十分な管理が必要です。アクネ菌や抗酸菌が関与している可能性があると言われていますが、原因は不明です。
- ■ サルコイドーシスの症状
- 20~30歳代の若年者と中年女性に好発し、日本では北海道や東北地方など寒冷地方に多くみられます。最初は無症状のことが多いため、健康診断や人間ドックの胸部X線検査(肺門リンパ節腫脹)で見つかることが多いです。症状がある場合は以下のような症状がみられます。
- 【眼症状】
- ぶどう膜炎、霧視、羞明(しゅうめい)、飛蚊症、視力低下
- 【呼吸器症状】
- 咳嗽(がいそう)、労作時呼吸困難
- 【循環器症状】
- 不整脈
- 【皮膚症状】
- 結節性紅斑、斑痕浸潤、皮膚サルコイド
- 【全身症状】
- 発熱、全身倦怠感、関節痛など
- ■ サルコイドーシスの治療
- サルコイドーシスは自然寛解する症例も多い一方で、治療に対する反応が個々の症例で大きく異なります。眼病変は多くの場合、ステロイド薬の点眼や局所注射が用いられます。心臓病変がある場合は管理が重要で、抗不整脈薬と心筋保護薬の処方、ペースメーカーの埋め込み、各種検査の継続的管理が必要となります。放置すると不整脈によって急死することがあります。また、現在のところ根治療法はないので、治療して一度は症状が落ち着いても再発や慢性化することも多いです。
※2015年9月末現在の情報に基づいた内容となります。
※本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。
※病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。