神経節芽細胞腫の方の保険と告知ポイント

神経節芽細胞腫は基本的には保険に入りにくいですが、症状・治療状況によっては保険に加入できる可能性もあります。

まずは一般の保険から
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 完治後、かなりの年数が経過している場合に限り、加入できる可能性があります。ガン保険は加入できません。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって入れます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

神経節芽細胞腫の場合、基本的に一般の保険への加入は難しいでしょう。病状や治療状況によっては入れる可能性があるかもしれません。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 診断名
  • 診断日と治療期間
  • 入院の有無と入院期間
  • 手術の有無(あれば手術の種類)
  • 病理組織診断結果
  • 合併症(ある場合はその詳細)
  • 診療機関名

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、神経節芽細胞腫だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

神経節芽細胞腫はがんで、1歳以降では進行しやすく全身転移もしやすい病気です。また治療後に再発したり合併症が起こることもあります。そのため保険の加入が難しいというのが現状です。

神経節芽細胞腫とは

神経芽細胞腫とは、主として小児に発生するがんの一種です。交感神経節という場所から生ずる腫瘍で、アドレナリン・ノルアドレナリン・ドパミンなどのホルモンを産生・分泌します。最初に腫瘍が現れる部位としては、腎臓の上にある副腎を構成する内層組織「副腎髄質」に最も多くみられます。自然退縮するものから、致死的経過をとるものまでありますので、この多様性に対応した治療法の選択が重要となります。

■ 神経節芽細胞腫の症状
神経節芽細胞腫は5歳未満の子供に好発します。元気がない、腹痛がある等の症状から始まり、次第に腹部の奥に硬いしこりが触れる、頻尿になる、発熱するなどの症状が出現します。しこりは身体を左右対称に分ける正中線を越えて出現し、表面が凸凹しています。また、背骨近くに腫瘍ができた場合は、腫瘍が脊髄神経を圧迫することにより、足の麻痺が起こります。骨転移すると骨・関節の痛み、眼窩に転位すると眼球突出がみられ、骨髄転移すると貧血になります。
■ 神経節芽細胞腫の治療
神経節芽細胞腫の病期はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、ⅣA、ⅣB、ⅣS(Ⅲ・Ⅳ期は進行性)とあり、病期により治療は異なります。
1歳未満では自然治癒することもありますが、1歳以降では進行しやすく、全身転移もしやすいので、早期発見・治療が大切です。
腫瘍が局所に限局しているⅠ・Ⅱ期で、N-mycという癌遺伝子が増幅していない場合は、腫瘍摘出術に加え、短期間の化学療法を行います。
リンパ節や他の臓器に転移したⅢ・Ⅳ期で、N-myc遺伝子の増幅がなければ強力な化学療法が必要になります。N-mcy遺伝子の増幅があれば超強力な化学療法が必要となります。
最近の研究で、N-mcy増幅があると予後が不良であることがわかってきました。
腫瘍が完全寛解している場合は、自家骨髄移植を行う事もあります。手術が不能であれば放射線療法+化学療法がおこなわれます。

2015年7月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。