心筋梗塞の方の保険と告知ポイント

心筋梗塞の方は一般の保険への加入は難しいでしょう。ただし、治療をしていれば、引受基準緩和型の保険への加入を目指せるでしょう。

引受基準緩和型の保険を
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 基本的に加入できません。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって加入できます。
無選択型の保険 基本的に加入できます。

一般の保険の場合の告知

心筋梗塞の方は、一般の保険への加入は困難です。ただし、引受基準緩和型の保険であれば、症状によって加入できる場合もあります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 急性心筋梗塞の罹患時期
  • 心筋梗塞の部位(あれば直近の安静時心電図)
  • PTCA(経皮的冠動脈形成術)で留置されたステントの数と冠動脈の部位(分かれば)
  • 術後の治療内容と経過(あれば直近の心臓超音波検査結果)
  • その他の基礎疾患と喫煙の有無
  • 医療機関名

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、無選択型の保険もあります。無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、心筋梗塞だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

心筋梗塞は、心臓自体に血液を供給する冠動脈が閉塞または狭窄し、心筋が壊死することにより心臓が止まってしまう病気です。主な原因は動脈硬化です。急性心筋梗塞に対するPTCA後の心臓の左心室機能が予後を左右します。再発を予防するには継続的な治療が必要となるため、一般の保険への加入は厳しくなります。

心筋梗塞とは

心臓の冠動脈の閉塞または狭窄により、その血流域の心筋が壊死に陥った状態をいいます。
閉塞や狭窄の時間が2~3分以上続くと心臓の組織が壊死します。
原因として最も多いのが血栓です。

■ 心筋梗塞の症状
30分以上継続する激しい胸痛があり、聴診でI音減弱、III・IV音を聴取します。
2~3日後に心膜摩擦音が聞かれます。
発症する数日あるいは数週間前に間欠的な胸痛(狭心症)や息切れ、疲労感がみられます。
痛みは頻繁に起きるようになり、運動量をいくら少なくしても起こるようになります。
これら胸痛パターンの変化は心臓発作を起こす事で頂点に達します。
胸の中央から背中、下顎、左胸、左上肢に広がる痛みです。
糖尿病患者や高齢者では、心筋に虚血があっても胸痛を訴えないこともあります。
これらの痛みにはニトログリセリン舌下錠の効果は少ないです。
■ 心筋梗塞の治療
発作時の治療は、安静にして酸素吸入とアスピリンの投与を行います。
胸痛に対して塩酸モルヒネ、心筋運動負荷の改善には亜硝酸薬(ニトログリセリン)の静注点滴やβ遮断剤、心室性期外収縮にはリドカインなどを投与します。
リドカインなどで心室頻拍や心室細動などの致死的不整脈を予防します。
合併症には心筋破裂や心不全などがあり、それらに対する対症療法も行います。
胸痛が持続する場合、または発症後12時間以内の場合は冠動脈造影を行い、病変を確定後、経皮的冠動脈インターベンションや経皮的冠動脈血栓溶解術を積極的に行います。
特に発症後6時間以内であれば心筋壊死範囲が小さく効果が大きいです。

2018年2月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。