卵巣嚢腫の方の保険と告知ポイント

卵巣嚢腫でも、きちんと治療して正しく告知すれば保険に入れる可能性があります。

まずは一般の保険から
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 症状・治療状況により、条件付きなどで保険に入れる場合があります。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって入れます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

卵巣嚢腫の場合、全治して一定期間が経過していれば、一般の保険にも比較的入りやすいようです。保険によっては治療中でも条件付きで入れる可能性があるものもあります。保険会社に正しく査定してもらうためにも、以下の情報を正確に告知することが大切です。

<告知上のポイント>

  • 診断名
  • 診断日と治療期間
  • 入院の有無と入院期間
  • 手術の有無(あれば手術の種類)
  • 病理組織診断結果
  • 手術後から現在までの服薬の有無
  • 合併症(ある場合はその詳細)
  • 診療機関名

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。そのような場合でも、引受基準緩和型の保険加入への可能性もありますし、無選択型の保険もあります。症状や病気の進行度合いに応じて、できるだけ条件のよい保険に入れるようにしましょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、卵巣嚢腫だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

卵巣嚢腫は良性の卵巣腫瘍ですが、切除前に腫瘍の良性と悪性を鑑別するのは難しいのが実情です。そのため保険の加入にあたっては、病状や治療状況、手術の有無等を慎重に評価・判断されます。

卵巣嚢腫とは

卵巣嚢腫とは、卵巣に出来た袋状の腫瘍の中に液体や脂肪が溜まる病気で、片側に発生することがほとんどです。ひとことで「卵巣嚢腫」と言ってもその種類は多く、原因も様々です。卵巣内部で子宮内膜が増殖し、月経ごとに出血を繰り返してそれが卵巣の中に溜まってしまう子宮内膜症が原因となることが多いと言われています。これをチョコレート嚢腫といいます。

■ 卵巣嚢腫の症状
卵巣は骨盤の奥にあり、子宮につながっている卵管にぶらぶらと垂れ下がっていることから、腫瘍ができた初期段階では自覚症状はあまりみられません。腫瘍は少しずつ大きくなるので「太ったかな?」と自分が思う頃にはある程度の大きさになっており、腹部の膨満感や下腹部痛、性器出血などの症状が出てきます。また、大きくなった腫瘍に他の臓器が圧迫されることから、便秘や頻尿になることもあります。卵巣と子宮、卵巣と骨盤との間はそれぞれ靭帯でつながっていて卵巣を支えているのですが、この靭帯が捻じれることを「茎捻転」と言い、茎捻転を起こすと激しい痛みに襲われます。卵巣嚢腫が6~7cmの大きさになるとこの茎捻転を起こす危険性があるため、早期に手術を要します。何回転もしている場合は、その先に血液がいかなくなるので、卵巣が壊死してしまうこともあります。
■ 卵巣嚢腫の治療
婦人科検診や妊娠などで卵巣嚢腫が小さいうちに発見できた場合は、定期的に大きさを確認しながら経過観察をします。治療は手術療法が基本です。手術の術式としては、お腹にいくつかの穴をあけ、その穴から器具を入れて手術が行われる腹腔鏡下手術と、開腹手術とがあります。最近では標準的な治療として、身体への負担が少ない腹腔鏡下手術が選択されますが、悪性の可能性がある場合や腫瘍が大きい場合などは開腹手術が選択されます。また手術で嚢腫部分のみを摘出する卵巣嚢腫核出術と、腫瘍ができている側の卵巣を摘出する卵巣全摘出術と、卵巣・卵管まで摘出する附属器摘出術があり、年齢や大きさ、悪性危険度によって医師が判断します。

2015年3月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。