結核の方の保険と告知ポイント

結核は、完治していれば一般の保険に加入できる可能性が高い病気です。
まずはしっかりと完治させましょう。

一般の保険を
トライ!

保険加入の可能性

<保険タイプ別の加入可能性>

保険タイプ 加入の可能性
一般の保険 完治していれば加入できますが、手術や入院の有無などによっても審査結果は変わってきます。
引受基準緩和型の保険 症状・治療状況によって加入できます。
無選択型の保険 基本的に入れます。

一般の保険の場合の告知

結核は、症状が現れている状態では保険加入はできませんが、完治していれば加入の可能性は充分にあります。
ただし保険会社によっては、罹患した部位について一定期間、保険の保障対象から外れることや、加入できないこともありますので確認が必要です。

<告知上のポイント>

  • 病変部位と具体的症状
  • 初診からの経緯・発症回数
  • お薬の名前や手術の有無・手術名などの治療内容
  • 現在の状況
  • 最終通院日

上記、注意点に従って告知しても、もちろん病状によっては加入は難しいでしょう。
そのような場合でも、無選択型の保険もあります

※無選択型の保険に加入するかどうかは、症状や病気の進行度合いに応じて担当のFPとも相談して判断するのがよいでしょう。

正しい保険検討手順については「3ステップ検討法」へ

ところで、結核だと保険に入りにくくなるのはなぜ?

結核は、昔と違って決して不治の病ではありません。
治療によりほとんどの患者が治癒するようになってきていますが、それでも再発の可能性はあります。
そのため完治していなければ保険の加入は難しいですし、場合によっては、喉や肺に関しての保障が一定期間なされないこともあります。

結核とは

結核は結核菌感染による感染症の総称です。結核の感染経路はほとんど呼吸器です。
一般にごく少量の結核菌が気道深く侵入し、肺胞内に達し、肺胞マクロファージ中で増殖を始めます。
空気感染(飛沫核感染)で感染が拡大するため、感染症法上2類に分類され、確認された場合は医療機関より保健所に報告され、感染拡大の防止を徹底します。

■ 結核の症状
厚生労働省の2014年結核登録者情報調査年報集計結果によると、2014年1月〜12月までの1年間の日本での新登録結核患者数は19,615人です。(人口10万人に対して罹患率15.4)
日本の結核罹患率は、欧米諸国と比較すると高く、米国(2.8)の5.5倍、ドイツ(5.1)の3.0倍です。
日本の65歳未満の新登録結核患者の罹患率は7.2で、65歳以上の新登録結核患者の罹患率は38.9であり高齢化により罹患率が飛躍的に高くなります。
また日本国内の結核罹患率は地域差がみられ、首都圏、中京、近畿地域などの大都市に高い傾向があります。大阪市(36.8)、名古屋市(23.2)、東京都特別区(21.2)。
結核は感染と発病が異なり、感染してから発病するまでの期間は潜在的結核感染と呼ばれ、この期間は最短で6か月と長期であり、症状もなく画像検査では発見されません。
肺結核の症状は、咳が最も一般的です。当初、咳は通常起床時に最小限の黄色または緑色の痰を伴いますが、疾患の進行に伴い多くの痰を生じます。
咳、痰、発熱、胸痛、血痰、食欲不振、体重減少などの症状が出現します。
■ 結核の治療
基本的に内服薬で治します。
耐性を誘導しないように3〜4種類の多剤併用による化学療法を定められた期間実施します。
服用期間は、基本的に6ヶ月ですが、個人の病状や経過によって長くなることがあります。
結核が発病して結核菌の排菌量が多い場合は、入院になります。
排菌していない場合は、通院治療ができます。
また高齢者、基礎疾患を有するなどで抗結核薬の副作用リスクが大きい場合も入院適用となります。
薬剤耐性がなく、治療が実施できた場合は、ほとんどの患者が治癒します。
副作用や基礎疾患などにより内服できない場合は、結核菌の耐性化の危険性があります。
高齢者の死亡率は高く、若年者でも重症結核で死亡する場合があります。
治療終了後も2年間を目安に、定期的に再発の有無を確認します。

2017年1月末現在の情報に基づいた内容となります。

本ページは、(株)ASSUMEの監修により作成しています。

病気、保険の告知等に関する情報については、典型的なケースを想定して記載したものであり、個別の症例、保険査定、加入条件等とは異なる場合があります。判断の目安としてお役立てください。詳細については、生命保険会社または医師等にご確認ください。